星に願っても…。
「いってらっしゃい。」
「いってきます。」
ガチャンっ
ユウを見送って、ドアが閉まってからが私の一日の始まり。
ま、お弁当作り始める時から若干始まってる気もするけど…。
とにかく、今から始まりっ!
「よしっ」
まずは、花の水やり!
つばの大きな帽子をかぶって庭に出る
この家に引っ越してきてもうそろそろ3カ月たつ。
たまに、トワのことを思い出したり、マサキのことを思い出したりするけど、最近ではだんだんとこっちの生活にも馴れて近所にお友達だってできた。
「リーナちゃんっ」
「あ!チエちゃん!!」
「おはよ!」
チエちゃんは元気な女の子。毎朝この家の前をジョギングで通って行く。
「おはよう。」
「あっ!そうだ!リナちゃんは海の家やりたいとか思ってたりしない?」
「ううーん。やりたいんだけど、どうすればいいのか分かんなくて…。」
「お!じゃぁ丁度いい!!」
「なにが?」
「あのね、私の家、毎年海の家やるんだけど、今年はお母さんがちょっと体調崩しちゃってて…。人手不足というか…。あのぉ、そのぉ、だからね…。」
「なにもじもじしてんの?」
「あのさ!手伝ってくれない?!ちゃんとお給料はずむから!!」
「やりたい!!」
「ほんと?ぃやったー!!じゃぁ、明日、昼ごろ迎えに来るね!私の家でミーティングみたいなのやるから!」
すっごく喜んでくれてるチエちゃん。私まで嬉しくなる。
「うん!わかった!ありがとう!!」
「いえいえ!こちらこそありがとね!んじゃ、また明日ぁ」
「はーい!気をつけてね」
「うん。ありがと!」
チエちゃんはいつもより早いペースで走って行った。
「ラッキー!」
「ト…。」
じゃなくて…。
「ユウにも言わなきゃ。」