星に願っても…。




「おまたせ。」




海岸でしゃべっていた二人に声をかける





「あ、終わった?」






「うん。」




にこにこの今井さんはいきなり立ち上がって…。




「おつかれさまー!むぎゅっ」






むぎゅ…っておい!!






「なにするんですか!!」






「え?ハグ。」




今井さんがあまりにあの人に似すぎてて…。




笑顔も、言うことも…なんか似てて…。





「……。そうですか…。」




その言葉を言うのが精いっぱいだった。





くっついたままの私と今井さんをユウが引き剥がす。






「もー。なにすんだよー!嫉妬か?嫉妬かぁ?」





ハハハと笑う今井さんと、ムッとするユウがいた。




あの二人を思い出した。





「え?おい。どぉしたんだよ。」






「ごめん。帰る。」






頭の中には昔の記憶。





なんなんだろ…。今までこんなことなかったのに…。




変に懐かしくなって、ずっとずっと昔のことを思い出したみたいで…。





それがなんだか…嫌だった。
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