金髪地味子!?

「ねえ…島野さんって、お父さんが
“ヤクザ”なんだって~!!」

「うそぉ~!?マジぃ~!?
 金髪とか、マジやばいよね~」




私が自分の席に向かっている時の事
だった。
そんな会話が聞こえてきたのは。


声の主は、つけまつげバサバサの
ギャル達だった。
私にわざと聞こえるか、聞こえない
かの声で、こちらをわざとらしい、
顔で見ている。






それにしても…
何だって!!??
私の、父さんが?ヤクザ?


プププッー!!(笑)
冗談にも程があるでしょ!!??

私の父さんは、そんなもんじゃなく
て、ただの英語の教師。
今は、学校の都合で家族バラバラで
暮らしてるから、どうなってるかは
わからないけどね。




私は、嫌味な目線にも気づかずに
笑いを堪えるのに必死だったので、
そのまま、何事もなく席へついた。












「はぁ~~」




今日は本当についてない…
あんな外見で、あんな肉食系だった
なんて…

ため息をつきながら、私は力なく
机に突っ伏した。


〈私は、さっきまで
       襲われて、いた)


と、思うと頭が爆発しそうだった。
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