緋~隠された恋情
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昨日も此処に来て、
また?
私たちは此処にやけに縁があるのか
それとも何かに呪われてでもいるのかしら。
「あの、救急車で運ばれた植木平の知り合いなんですが」
「ああ、あの患者さん?
さっき意識を取り戻されてね、
集中治療室から205号室に移されたんだけど、
親戚の方もまだ見えないし、心配してたんです。」
受付の人に教えてもらった通りに
病室を訪ねると
目をとじて眠っているらしい平がいた。
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お兄ちゃんが電話を切ったあと。
「平が、救急車で運ばれた」
と、真面目な顔で言う。
なんの冗談て思った。
「嘘でしょ?…」
「ラブホで首を絞められて意識不明だそうだ。
いま警察から電話があった。
俺行かなくちゃならない。
最後の通話が俺だったみたい
ありさ、お前は病院行ってやってくれ、
あいつ、親、海外なんだ。
たぶん親戚にも連絡が行くと思うけど
行ってやって欲しい。」
私は黙って頷いた。