緋~隠された恋情
大急ぎで着替えを済ませ、

連絡してきた無粋な男を待つ。

でも、待てど、暮らせど、

平が私の部屋に訪れることはなかった。


~~~~~


「何?ふざけてない。

 10分どころかもう2時間以上たってるんですけど。」


「変だなあ、あいつ約束とか守るタイプなのになあ。」


「携帯電話してみる?」


「あ、水樹先生から着信入ってる。

 しまったあ、

 連絡するって言っておいたのに、

 でもあれよね、どうせ明日会うのに……」


ブツブツ言いながら、


電話をかけると待っていたようにすぐ出た。



『仲野さん?』


「あ、お兄さん?」


『 どうしたかずっと心配してたんです。


 事件の方は収まったようですけど、
 
 お兄さんは、新は見つかったの?』


「すみません。連絡しないで、

 やはり兄でした。」


『そう。良かった。
  
 君も無事だったんだね。


 また、会いましょう。


 今度は新も一緒に。』
 

「はい、是非。」


電話を切った後、すぐに連絡をしなくて失敗したと反省した。

現場近くまで車出してくれたりお世話になっていたのに。

もう、私ったら、心配させてしまったよね。



「え??それはどこですか?

 はい、わかりましたすぐ伺います。」


お兄ちゃんもどこからか電話が来ていたらしい。


なんかひどく驚いて

そして神妙な顔をしている。



「ありさ、

 平が救急車で運ばれた。」





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