緋~隠された恋情
偽りの夜が更けていく

お兄ちゃんは今頃どこにいるんだろう。


背中を責められ、嬌声を上げる。


平はそれに反応するように後ろから突きたて

覆いかぶさり体を揺する。

求められるがままに角度を変え、

向きを変え何度も何度も意識が遠くなる。

お互いの体から発する音が、

なまめかしくて、

更に快楽の中にのめり込んでいく

頭には好きなお兄ちゃんの顔を浮かべ

行為に没頭する。


私の妄想の中で

私を攻め立てているお兄ちゃん

余裕がなくなって顔をゆがめ、

何度も名前を呼ばれ、

高みに連れて行かれる。


お兄ちゃん知らないでしょ、

あなたは自分の知らないところで

妹を何度もこうして犯していたのよ。


だけど…


平が再び私の中で熱を放つ


それに反応するように、声を上げ、

受け止める。



「お兄ちゃん……」




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