鬼畜店長
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そして花見当日。
すでに花も散り始め満開とは言えない状態だったが花見も一応できた。
新入生を前にしてしっかり優しい先輩を演じきれたかというとまぁ危うい点もあるが、とりあえず今は次の二次会のことを考えなければ!
お客さんとしてこんな大人数で行くのは初めてだ。
店に入り、奥のVIPルーム的な部屋にみんなを促すも明らかに席が足りない。
そりゃそうだ、急にやっぱ行くって言い出したヤツらと、数名の一年生が二次会まで残ってしまったんだから。
「…なんだよこの人数。予約と違うんですけど。」
「ててて店長!ごめんなさい、ついさっき人数が増えました!」
「ちっ ……VIPだけじゃ席足りねーな。」
「……おおおお怒ってますよね?連絡もせずにこんなに人数増えちゃって店長の仕事を増やすようなことに…あたしもう働きます!そうすれば一人分席空くし飲み物もあたし作りますし運ぶのも全部こっちでやりますから追い出さないでください!」
ここまで連れてきて別の店なんて、この大所帯じゃ受け入れてもらえないよ!