学園怪談2 ~10年後の再会~
……。
合宿初日、揺られるバスの中、問題の山に近づくにつれ、僕の体内の霊感メーターが、その異常な雰囲気を警告し続ける。
「せ~んぱい。ひひひ、ついにこの日がやって来ましたね!」
芳江ちゃんは嬉しそうにヒョコヒョコと前の座席から笑顔を覗かせる。
「……ちょっと、この山はヤバクないかい? さっきから凄く嫌な気配がバスの中まで漂って来るんだけど」
僕の心配そうな声を聞くと、ニッコリとした顔で芳江ちゃんは答えた。
「何を言ってるんですか。ここの霊たちは比較的穏やかな人たちばかりですよ」
とても普通の女子高生から出てくるセリフではなかった。しかし、彼女はノーテンキそうに見えて、僕以上にしっかりとこの状況を感じていたことが、少しばかり頼もしくもあった。
……山の麓に着くと、うっそうとした木々と、長い長い階段が僕たちを出迎えた。
「うえ~、これマジで上まで上るんかよ」
「お~い、1年生は道具をしっかりと持って来いよ~」
3年が抜け、2年生として多少楽を出来るのだけが唯一の救いだ。
「さあ、みんなで元気よくいきましょう~」
芳江ちゃんは道具袋をいくつも持ちながら、スイスイと階段を上がっていく。
「マ、マジかよ。おい、みんな負けるな」
彼女のせいでペースが上げられ、みんなヒイヒイ言いながら階段を上がった。
……階段を上りながら、僕は山に潜む霊気を肌で感じていた。バスの時に感じた、悪意のような感覚が薄れていた。いや、むしろ、階段を上がれば上がる程、感じる霊の気配は不快なものではなく、むしろ何か暖かで僕たちを歓迎しているかのようにさえ思えた。
「こりゃ、芳江ちゃんの霊感は本物だ」
僕は先頭を行く芳江ちゃんを追いかけて、階段を駆け上がった。
……初日の練習メニューを終えて、夕方の自由時間。僕は寺の裏手に切り立った崖を見学に来ていた。
そこは木で作られた柵が邪魔をしており、先に進むことは出来なくなっていた。柵は腰くらいまでの高さしかないから、越えようと思えば簡単に越えられるが、その向こう数メートルから先は崖だ。しかし……何か橋が架かって先に進めるようになっているように見える。霧が出てきたのか、橋の先も谷底から下も何も見えない。
合宿初日、揺られるバスの中、問題の山に近づくにつれ、僕の体内の霊感メーターが、その異常な雰囲気を警告し続ける。
「せ~んぱい。ひひひ、ついにこの日がやって来ましたね!」
芳江ちゃんは嬉しそうにヒョコヒョコと前の座席から笑顔を覗かせる。
「……ちょっと、この山はヤバクないかい? さっきから凄く嫌な気配がバスの中まで漂って来るんだけど」
僕の心配そうな声を聞くと、ニッコリとした顔で芳江ちゃんは答えた。
「何を言ってるんですか。ここの霊たちは比較的穏やかな人たちばかりですよ」
とても普通の女子高生から出てくるセリフではなかった。しかし、彼女はノーテンキそうに見えて、僕以上にしっかりとこの状況を感じていたことが、少しばかり頼もしくもあった。
……山の麓に着くと、うっそうとした木々と、長い長い階段が僕たちを出迎えた。
「うえ~、これマジで上まで上るんかよ」
「お~い、1年生は道具をしっかりと持って来いよ~」
3年が抜け、2年生として多少楽を出来るのだけが唯一の救いだ。
「さあ、みんなで元気よくいきましょう~」
芳江ちゃんは道具袋をいくつも持ちながら、スイスイと階段を上がっていく。
「マ、マジかよ。おい、みんな負けるな」
彼女のせいでペースが上げられ、みんなヒイヒイ言いながら階段を上がった。
……階段を上りながら、僕は山に潜む霊気を肌で感じていた。バスの時に感じた、悪意のような感覚が薄れていた。いや、むしろ、階段を上がれば上がる程、感じる霊の気配は不快なものではなく、むしろ何か暖かで僕たちを歓迎しているかのようにさえ思えた。
「こりゃ、芳江ちゃんの霊感は本物だ」
僕は先頭を行く芳江ちゃんを追いかけて、階段を駆け上がった。
……初日の練習メニューを終えて、夕方の自由時間。僕は寺の裏手に切り立った崖を見学に来ていた。
そこは木で作られた柵が邪魔をしており、先に進むことは出来なくなっていた。柵は腰くらいまでの高さしかないから、越えようと思えば簡単に越えられるが、その向こう数メートルから先は崖だ。しかし……何か橋が架かって先に進めるようになっているように見える。霧が出てきたのか、橋の先も谷底から下も何も見えない。