溺愛シンデレラ~キミとHappyWedding~
「前回のホストのようなチャラい男に騙されないか心配なんだ」


「・・・」

ホストと付き合っていたコトは内緒にしていた。
でも、秘書する前は探偵をしていた栗原さん。
職業柄、人のプライバシーを暴くのは得意。
彼に何を隠しても無駄だった。



「純名は逞しい…。家族の温かみを知る分…他の孤児よりも悲しみは深いと思ってる…でも、ポジティブに生きるキミには誰よりも幸せになって欲しい」


「栗原さん!?」


栗原さんは水割りの中の氷をカラッと揺らして、一口飲んだ。


「・・・栗原さん…私にだけ…教えてくれませんか?」


私は膝を揃え、畏まる。


「私の部署に異動して来た…樋口係長のコトを」



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