青いブレスレット
なんでかな。


ただ唇と唇が触れるだけで、こんなに幸せな気持ちになる。


すごく不思議。




…それは、やっぱり相手が雪川さんだから。



「ね、髪の毛触ってもいい?」

「いいよ」


頭を少し下げると、雪川さんは恐る恐る手を伸ばしてきた。



「わ!サラサラ!すごーい!!」


雪川さんの嬉しそうな声がする。

軽くわしゃわしゃと触り続けている。



こんなんで喜んでくれるなら、いくらでもどうぞ。

雪川さんが笑うと、俺もすごく嬉しくなるから。



「………雪川さん、まだ?」

「うん!まだ!!」



もう10分くらい経った気がする。



でも雪川さんは相変わらず嬉しそうに触り続けるから、首が少し痺れてきたけど、我慢した。
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