青いブレスレット
・・・そういえば、昨日のあれ、なんだったんだろう・・・。
わたしのこと好きって言ってなかった・・・?
―『俺・・・あなたのことが好きです・・・っ!』
昨日そんなことを言われた。
でも、びっくりしたのか恥ずかしかったのか、理由はよく分からないけれど、わたしは猛ダッシュで家に帰った。
部屋に入った後もしばらく放心状態で、その一時間前に失恋したことなんてすっかり忘れていた。
「・・・紗奈?」
舞華ちゃんが不思議そうな表情でわたしの顔を覗き込んできて、わたしははっとした。
「わっ!」
「なにびっくりしてんの。さては今日のお弁当のことでも考えてたな~?」
「ち、ちがうよっ!!」
慌てて否定するけど、舞華ちゃんはよしよしとわたしの肩を叩く。
「昼休みまであと2限かあ。がんばれ紗奈!」
「ちがうんだってばあ~!!」
わたしは恥ずかしくて舞華ちゃんをポカポカ叩いたけど、舞華ちゃんは笑ってるだけだった。