青いブレスレット
昼休みになって、わたしはお弁当を持って舞華ちゃんと、ほかにいつも一緒にいる百合(ユリ)ちゃんと理香(リカ)ちゃんと4人で中庭に行った。
3月はまだ寒いけれど、今日は日も出ていてあったかい。
大きな石の上に荷物を置いて、だんだん青くなってきた芝生の上に座った。
そういえば昨日、ここで中谷にフラれたんだったなあ。
昨日に比べて今日ここはとても明るい場所に見える。
「それでさあ、タカヒロったらひどいんだよ!?昨日だって―」
百合ちゃんが彼氏の話をしていて、舞華ちゃんが相づちを打っている。
理香ちゃんはケータイをいじっていて、話を聞いているのかはよく分からない。
わたしはおにぎりをかじりながら昨日のことをぼーっと考えていた。
・・・みずはらとおる、って言ってたな。
暗かったからよくおぼえてないけど、つやつやの黒い髪に澄んだ目だった。
あれって、本気なのかな・・・?
だとしたら、なんでわたしなんか・・・。
ドンッ!
そんなことを考えていたら、急にわたしの後頭部に何かが直撃した。