Fairy-tale Assassinate


王子サマは片手を私の腰に、もう片方を私の顎に持っていく。
くっと持ち上げられると、キレイな顔がとても近くになる。

温度が一気に上がって、


「誰の?」

「旦那サマは……」


頭がぼーっと熱くてうまく、言葉が出ない。

その時、王子サマが私の唇に指を乗せた。


「何を…」

「しっ。今だけ、俺に身を任せてくれな」

「え?」


王子サマが私をギュッと抱き締めると、ドキリと大きく高鳴る。

息づかいが耳にかかり、私はとっさに目を閉じた。


何かキラリと光った気が――


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