*双子ちゃん*



「うわっ!!!遅刻だ!!!あの、すみません!!!遅刻なので、もう行きます!!!」


「あの!!」


あたしは呼び止める声も無視して、学校まで全力で走った。


が、遅刻には変わりないもので…



「入学式早々遅刻とはいい度胸してんな、夏川ー!!!!」


ひー!!!


教室のドアを開けた瞬間、ここのクラスの担任であろう先生が、仁王立ちして、教室の前に立っていた。



「遅刻した理由を言え。ま、その理由次第でお前を締めるかもしれんがな。」


ひぇー!!!!


や、やばいよ!!!


それに、珍しく、竹刀なんか持ってるし、この先生。



「えっとですねー…」


マオだったら、こんなとき適当に嘘ついて、笑って誤魔化すんだろうな…


かわいい女の子がケガしてたとか…


病気で倒れてる人がいたとか・・・






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