そんなあなたは先生でした…(上)
「……お母さん…」
寝言で呟く礼さん。
ギュッ……
俺は礼さんを抱き締める。
つい最近までは、
“助けたい”
“守ってやりたい”
という感情しかなかった。
でも、
あの日、
あの車で話したあの時から
“自分が礼さんを幸せにしてあげたい”
“自分が礼さんのことを守って、助けて、笑顔にしてあげたい”
そう思うようになった。
と、
同時に礼さんを見る度に、
心がギュッとなったりドキッとしたり、またまた自分だけのものにしたいという衝動に駆られそうになる。
これって…………