そんなあなたは先生でした…(上)

「……お母さん…」


寝言で呟く礼さん。


ギュッ……


俺は礼さんを抱き締める。


つい最近までは、

“助けたい”
“守ってやりたい”

という感情しかなかった。


でも、
あの日、
あの車で話したあの時から

“自分が礼さんを幸せにしてあげたい”
“自分が礼さんのことを守って、助けて、笑顔にしてあげたい”


そう思うようになった。


と、
同時に礼さんを見る度に、
心がギュッとなったりドキッとしたり、またまた自分だけのものにしたいという衝動に駆られそうになる。



これって…………











< 107 / 529 >

この作品をシェア

pagetop