そんなあなたは先生でした…(上)
車の中はあたしと陽の二人きり。
そういえば、最近二人きりになる機会がめっきり減った気がする。
家に帰れば、疲れて寝てしまうし。
学校ではもちろん無理。
城之内くんの目が光ってるし……
「陽………」
何もないのに呼んでしまった。
「ん?」
「消毒して……」
「え?」
「城之内くんからキスされて、
まだ感触残ってる。
消してほしいよ……」
自分の口からこんな言葉がでるなんて
思わなかった。
陽も驚いている。
「礼、それ殺し文句だな……」
何かを堪えるようにして言った。