どうして私を選んだの?【完】
私は曖昧に微笑みながらも軽く頷く。
…最終的に断れなかったのは私、だしね。
本当に、こういうとき、本当に自分の“NO”と言えない性格が嫌になるよ…。
「あれ?そう言えば、北川って今日も練習サボり?」
ドクン
溝口くんのその言葉に私は手をギュッと、握りしめた。
…そう、あの集まりの日以来、遥斗くんは一度も練習に顔を出さない。
…私がいるからかな?
もしかして、避けられてる??
付き合ったばかりの頃は、1週間に一度くらいは、一緒に帰ったりしていたのに、付き合って3ヶ月を過ぎた頃からは、それすらなくなってしまった。
…遥斗くんは、私と別れたい…のかな…?
結局、その答えに行き着いてしまう臆病な私。