俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋



 電話がかかってきたときだって、嬉しくて嬉しくてたまらない。

「…する」

「ねぇ美紀。アンタ、本当はもう、わかってるんじゃないの?」

 琴美が真剣そのものの顔で聞いてきた。

「え?」

「アンタが真木先輩のこと好きだって気持ち。そして、真木先輩がアンタのこと好きだって気持ちも。本当はもう、わかってるんじゃないの?」

 琴美が顔を寄せてきた。

 私が、マッキーを好きだって気持ちとマッキーが私のこと好きだって気持ち?

「アンタ、真木先輩のこと好きなんでしょ?」琴美が椅子から立ち上がった。「素直になりなよ」

 私は恋をするのが初めてで

 この気持ちが本当に恋なのか

 そもそも恋ってどんな気持ちなのか全然わかんないよ―――。

< 114 / 288 >

この作品をシェア

pagetop