年上の貴方
重たいドアの向こうには、 

暗くなりかかった空。 


そして・・・ 


・・・ 


先輩の姿。


「先輩・・・」



振り替える先輩。 


「奈々。」


名前で呼んでくれるんだね。 


それだけでドキドキする。 


きれいな目。 


吸い込まれそうだよ。 



「先輩、奈々。」 



「キスマーク。より戻した?」


・・・ 


首をよこに振った。 


「じゃあ、俺の話し聞いて。」


「はい。」


「好き。」


・・・ 


嘘だ・・・ 


・・・ 



「俺じゃダメ?」


一筋の涙。 


嬉し涙。 


「奈々も好きです。」


先輩の顔は満面の笑顔。 


あの時、ドキドキした、 


あの時の笑顔。 


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