その瞳で舐めあげて
近くの駅のスーパーまで足を運ぶ。



私は出版社に就職するために

都会まで来て、その中でも家賃が

安い方のアパートに住んで、

そんなわけだからおひとりさまって

わけよ。

彼氏もいたような、いなかったような…

だし。




店内がざわつく。

何、強盗?

出口へ走って行くその男と目が合う。

眼鏡かけてて異常にオーラ出してて

ってコイツ…






伊澤郁箕!?

なんでここにい…

肩を突然掴まれて向かい合わせになる。



「ごめんね、インタビュー忘れてて」

営業スマイルで私に話しかける。

は?何、今日オフでしょ?

「さ、行こう」

手を引かれて走らされる。



何で仕事以外で会うのよー!

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