その瞳で舐めあげて
「そんな丹音にやっぱ虜なんだよね」



郁箕に膝枕されている私。

このときはもう意識はなかったと思う。

「どれだけ抗っても離さないよ?

絶対俺のものにする」

睫毛に触れる。




「お疲れ様〜終わった?

あら、丹音さん?」

「疲れてしまったようで」

「そりゃあハードよね…

やましいことしてないでしょうね?」


「してませんよ」

「じゃあ丹音さんを送るわ、

手間かけるけど運んでもらえる?」

「はい」



当然俺が横抱きしたことも

そのときにこっそり鼻筋に

キスしたことだって丹音は



知るわけがない。




お互い秘密を抱えたままの

秘密の仕事が始まる。



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