その瞳で舐めあげて
「すみません、急に」

「いえ…」

お茶を出して隣に座る。

「郁箕…」

リヨルさんが開きっぱなしだった

雑誌の郁箕を指差す。

「すみません、散らかってて」

「ファンですか?」

「いえ…」

専属だとは言えないし…

「そんな…とこですかね」

「そうなんですか、にしても

この写真。

よく撮れてる、そう思いません?」

私が撮ったやつ。

「そ、そうですね…」

リヨルさんが立ち上がったと

同時に

カシャン

と何かが落ちる。

鍵?

「あ、鍵ここにあったのか」

「良かったですね」




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