その瞳で舐めあげて
イクミくんは3つ下の

私の家の近所に住んでた幼馴染。



確かイクミくんが小学校卒業のときに

引っ越すことになって



それから会っていない。


「思い出した?

両親が離婚して引っ越すことになって

伊澤は旧姓だけど



広田(ひろた) 郁箕だよ」



本当なの?

「嘘…」

「嘘じゃない」




「そんなの憶えてるはずない!」

「憶えてるよ、しっかり」


私の頬に手を添えて

郁箕の視線とぶつかる。


「言ったでしょ?


“必ず迎えに行く”


って」


何でそんなこと憶えてるの?










「小学生のときから丹音が好きだよ」

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