美しい翼を持った飛べない天使
4時頃。

校門の前で待ってた水雪。

「お待たせ」

「そんなに待ってないから大丈夫」


俺の家…なんかよりも

カフェのがいいか。


家の前を通り過ぎると

「あっらー!

こんなところにデート中の

陰吏がいるわー!」

今日はうるさい母親が

旅行から帰ってくる日だった。

「あの陰吏が遂にデートなんて

パパに報告しなきゃ♪」

「せんでいい!」


水雪は苦笑い。

「なーにしてんの、母さん」

「あら、陽向じゃない!

陰吏が今デート…「デートじゃない!」

「「じゃあナンパ?」」


「違うわ!」

こんなツッコミは日常茶飯事。

俺の冷めた性格は何処へやら。

(ちなみに父親もこんな人)

「水雪、一応紹介しておく」

「陰吏と陽向の母の

日和(ひより)です♪」

「陰吏の兄の陽向です、

宜しくね?水雪さん」

「み、水雪紫之です…」

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