秘密
午前中は予約本のチェック。午後からは貸出口で本の手渡し。
客が途絶えたときには、返却された本を指定の本棚へ返しに。

日々、同じ作業の繰り返し。けれど私には充実した仕事だ。

ある日の閉館後のこと。私は本を積みあげて、返却場所へ運んでいく。
少しずつ本が減っていくとともに、まるで誘われるように古書の置いてある奥の本棚へと歩いていく。
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