タブーなおつかい


図書館に着くとまず化粧室で自分の顔をチェックする。


メイクOK、髪型OK。


仕事中、まして彼氏もいるあたしが、一見仕事を装った真面目な顔でイケナイ事をしている。


そんな気持ちが、余計に体を熱くさせる。


それを誤魔化すように本棚が立ち並ぶフロアへと足を運んだ。


えっと、田崎主任から今日頼まれたのは……メモを見た瞬間顔が赤らんだ。


毎週毎週仕掛けられるドッキリにあたしはもう虜なのだ。


指示された本を手に取ると、エレベーターに向かい4階を押す。


普段から利用者のいない、会議用の部屋がそこにはある。

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