オレ様専務を24時間 護衛する


女性は柔らかい笑みを浮かべていた。

色白で目鼻立ちが華やかで

頭の先からつま先まで上品さが漂っている。



男性は綺麗目なブルーのサマーニットに

見るからに上質そうな素材のグレーのハーフパンツと

長い脚だからこそ履きこなせるレザーのレースアップスニーカー。

足下1つ取っても隙が無い。


『モデル』=『芸能人』のオーラがハンパない!


女性が私達の方を向いている為、

男性の顏までは確認出来ないが

雰囲気からして、かなりのイケメンであろう。


彼らのテーブルの奥、店内のお客さん達が

窓越しにうっとりと見惚れているのだから。



「男性の顏、見たの?」

「うん、さっき。ケーキが運ばれて来た時にちょこっと見れたから」

「へぇ~。そんなにイケメンなんだ」

「うん!イケメン中のイケメン!それも極上のね♪」

「ふぅ~ん」


ダメ男が好みの朱夏でも、

時々、デザートと称してイケメンをつまみ食いしてるらしい。

だから、朱夏のイケメンレーダーは結構凄い。



私も1度でいいから、

そんなイケメンさんとお近づきになりたいなぁ。

………そんな事を考えていた。



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