オレ様専務を24時間 護衛する
「おい、松波」
「へ?あっ、京夜様!!」
直ぐ真横に彼が立っていた。
先程までの形相ではなく、いつものクールフェイスで。
私は咄嗟に名刺を後ろ手に隠した。
別に隠す事でも無いんだけど、なんて言うか、
プライベートな事を詮索されたくなくて……。
「俺を呼びに来たのか?」
「え、あ、いえ、違います。喉が渇いたので飲み物を買いに……」
「そうか。じゃあ、何か買ってくか」
「奢って下さるのですか?」
「はっ?………いつも奢ってるだろ」
「………ですよね~」
先輩とのやり取りを見られたかもしれない。
そう思った私は無意識に動揺していた。
毎日の昼食も外出時の支払いも
全て彼が払っていてくれているのに、
今さらながらに尋ねるだなんて……。
私、相当パニックに陥ってる。
「おい、行くぞ?」
「へ?」
「商談に間に合わなくなる」
「あっ、そうですよね?!」
京夜様は何事も無かったかのように颯爽と歩き出した。
そんな彼の後ろ姿を追おうとした、その時。