オレ様専務を24時間 護衛する


改めて、自分の過去を振り返った。



母親が言うように、

『御影』の妻や嫁の座につく為には

並大抵の努力ではダメな気がする。



セレブ中のセレブ。

スーパーセレブのマダムになるには、

知性は勿論の事、品格も備え

ありとあらゆる事に精通してないと……。


そんな風にして妻の座を射止めるのだから、

きっと魅力あふれる素敵な人に違いない。



こんな風に極秘の情報を聞く事が出来るって事は、

近い将来、彼の妻になるべき人が現れるという事なのかな?


もしかしたら、このまま彼の護衛兼お世話係をしていたら

その奥方のお世話も私がするのかしら?

………優しい人だったらいいなぁ。



すっかり冷えてしまった紅茶を口にし、

楽しそうな未来を思い浮かべていると、



「京夜さんの身の回りのお世話を希和にさせようと両家で決めたのは、今から…20年前よ」

「…………へ?」

「そして、彼のお相手というのが………希和、あなたよ」

「……………え?……………………今、何て……?」


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