クールプリンスはあたしの旦那



「ここに、愛する妻の弁当と写真があるからじゃないですか?」


そう言って俺の机をちらりと見る。


俺の前には、藍佳が作ってくれた弁当と家族写真がある。


これど、ニヤケてるのか?


「来週から、また海外出張ですよ?大丈夫なんですか?」


「あぁ、大丈夫」


「不安で仕方がないよ」


社長室から出ていきながらそう言った。


確かに最近は藍佳たちが中心だ。


それだといけないのか?


大事にしたい。


藍佳と透。


今の俺の一部なんだ。


そんなこと、口が裂けても言わないけど。



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