双子の姉妹の マキとマイ
響夏はいきなりグイッと私の手を引っ張った。


私は驚いて転けそうになるけど、どうにか踏ん張った。


私はクルッと響夏に向き直り言った。


「いきなり止まらないでよ!」


響夏は微笑みながら、指をさして言った。



「マキ。あれに乗りたい!」


「………観覧車?」



マイが最後に乗るとはしゃいでた乗り物だ。


まぁ、でもどうせ、マイは宙と乗るんだろうしいいか。


私はフリーパスを従業員さんに見せて響夏と青いゴンドラに乗った。



少し不安定なのがとても楽しい。


私は目をキラキラと輝かせ外の景色を眺める。


私が短い間だけど過ごした、この街を全て見渡せるくらいまで、登ったときに響夏が言った。


「マキ。俺たちずっこのままでいたいな」


微笑みながら嬉しそうに響夏が、私の顔を覗きながら言った。







ヤメテヨ。


そんな顔で私を見ないで。


私は不意に涙がこぼれそうになった。


もう、ダメだ。


限界だ。
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