双子の姉妹の マキとマイ
ねぇ、響夏?



イマドンナカオ、シテルノ?



私は涙を拭いて、横目で響夏を睨みながら言った。


「私は響夏のことなんて好きじゃない」


それが誰に向けて言った言葉なのか、もう私にもわからない。


ただ、張り裂けそうなくらい心が痛かった。



今まで無表情だった、響夏の顔が悲しそうに歪んだからだ。




私は最後に微笑んで言った。




「またね、響夏」







最後の一歩を踏み出した。


私はそのまま、下に落ちた。


その日は、いつの間にか雪が降ってた。


今日で雪も見納めだなっと思ったら、やっぱり寂しくなった。


そんな感情が溢れた瞬間、私が人間界に来て一年も経ってたことに気付いた。
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