双子の姉妹の マキとマイ
私も宙も円香ちゃんも緊張した顔で会場を見つめている。


なのに響夏は楽しそうにニコニコしている。



私はさすがに響夏の緊張感の無さにムッとした。


「響夏!マキ姉が帰ってくるかなんて分からないんだよ!なのになんでそんなにご機嫌なの!」


抗議する私を見て響夏は真面目な顔をした。


その真面目な顔に私少し怖気つくけど、負けないようにジッと響夏を見つめる。



「マキさ、泣いてたんだよ」


……んん!?泣いてた!?


「え!?なんで!?」


あの気が強いマキ姉がむやみに人前で泣く!?


普通に感動して泣くとかなら分かるけど、内容によってはとても珍しいよ!?


響夏は私の質問に、真面目な顔のまま答えた。



「…マキは最後に俺に嫌いだって突き放すようなことを言って、またねって言ったんだ」
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