※ただし、あたしは大嫌い。





「ふーん…」





若宮は何だか納得いかなそうな顔をしていたが、ドカッと椅子に席に腰かけると






「……この前は悪かった」






バツが悪そうにそう言った。









「…この前?」



「だから…!


い、いきなり…あんなことして悪かった」





なぜかあたしとは反対方向を見ながら言う若宮。





…あんなことって…あのキスのこと、だよね。





なんかちょっと、忘れてたかも…








「なんつーか…お前見てたら止まんなかった」









そしてそんな恥ずかしいことをサラッと言ってくる。




…相変わらず顔は明後日の方向向いたままだけどね。







「うん…いいよ。
てかあたしこそごめん、なんか変な態度とって。


なんか…恥ずかしくて」





そう言うのも結構恥ずかしいんだけど。






すると若宮は






「……よかった」





やっとあたしの顔を見ると



ホッとしたように口角をあげた。






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