※ただし、あたしは大嫌い。






いつになく甘い若宮に眩暈がしそうになる。




胸がキュンと締め付けられる。




バクバク体中が心臓になったみたいに脈打っていて。






「若宮…」





その時、誰かの強い視線を感じた。




見ると、鋭い目つきであたしを見ている水城さんと、林さん。






二人はあたしと目が合うと、パッと目をはなした。







『教室でも堂々とイチャつきすぎだし。

もっと自分が悠に相応しくないってこと自覚しろって感じだよねー』





ふいに昨日の言葉が頭の中で木霊する。






ガタッ…





「如月?」





思わず立ち上がっていた。








「…あ…ごめん。

ちょっとトイレ行ってくる…」







水城さんや林さんだけじゃなくて、クラス中の女子があたしのことを見ているような気がして。






―――みんなが相応しくないって、思っているような気がして。








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