虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


部屋の中じゃ暗すぎて読めないから・・・外で読んでいた。



屯所の外からは、皆の声・・・


わたしはただ、手紙を握り締めることしかできなかった。


部屋の中から聞こえてくる、足音。悲鳴。



――――そして、鼻を掠める血の臭い。


始まったんだ・・・



懐に手紙をしまい、後を追ってきたような形で中に入る。


そこには・・・寄り添う二人の冷たくなった体があった。


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