虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


明日、山南さんはこの世から消える。


それでも、どうしてこんなに穏やかでいられるのだろうか?


・・・わたしには、分からなかった。



部屋へ連れて行かれた、山南さんの後姿。


それは、いつもと違って堂々としていた。


こんな死を迎えないといけなくなったのも。



山南さんを追い詰めたのも。


新撰組を、ぐちゃぐちゃにしたのも――――


全部あの男・・・伊東甲子太郎、あいつだ。


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