虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


「・・・いない」



わたしは、平助君を探す為に、屯所内を歩き回っていた。


今日は八番隊の巡察の日。


さすがに、もう黙っていられなくなったのだ。


だけど・・・探せど探せど、平助君の姿は見当たらない。



「睦月さん? どうしたんです?」



背後から、耳を塞ぎたくなる位嫌いな声が聞こえた。


・・・声も聞きたくないし、見たくもない。


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