虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


『平助君、またね』



わたしは、平助君に別れを告げ、瞬く星の下、油の小路へと歩いている。


ここにいるのは何も知らない隊士達と、わたし達・・・


永倉さんと原田さんに土方、それと伊東。


先に帰って行った平助君は、ここにはいない。



もう一つの目的を果たすのは、明日の夜。


わたしの主な仕事は明日になる為、伊東を追い詰めてから屯所へ帰ることになっている。



暗闇の中の油の小路は、いかにも暗殺に適しているように見える。



「では、わたしは失礼しますね」


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