虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~


だから、わたしは何も言っていない。


これから、沖田さんがどうなっていくのかも、


どのような運命を辿るのかも。



だって・・・


沖田さんの顔には・・・もう、全て分かっているような顔をしているから。


たぶん、自分が労咳に侵されていることも。


全て分かっているのだろう。



「沖田さん・・・」


「ねぇ、睦月。僕は、あとどれ位持つの?」



悔しそうに、顔を歪める沖田さん。

< 787 / 858 >

この作品をシェア

pagetop