虹の向こうへ~君と見た空をもう一度~
そのまま・・・沖田さんの嗚咽が聞こえてきた。
泣いているのだろう。
わたしは、そっとその場を離れる。
沖田さんとは距離が離れていくのに、その嗚咽は大きくなっていった。
あの人は・・・ただ、生きたいだけだったのに。
どうして、運命はこんなにも残酷なのだろう?
どうして・・・あの人だったのかな・・・?
神様なんて、やっぱりいない。
その代わり・・・死神だけは、ずっと傍に・・・
――――隣にいる。