ハンドパワー

誰かから声をかけられた。

私はいつの間にか公園のブランコに座っていた。

声をかけてくれたのは、さりなちゃんだった。

さりなちゃんの後ろには、さりなちゃんのお母さんがいた。


「さりなちゃん…」

この幼いこの心を察したかった。

だから思わずさりなちゃんに抱きついた。

「どうしたの?」

そしてこんな質問をした。

「さりなちゃんは、ママとパパ、どっちとも好き?」
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