ハンドパワー

「あんたにあたしを、力で倒すなんて、そうそうできない」

「あ?」


そして私は思いっきり腹を殴ってやった。

「ぐほっ」

見事に倒れた。


そして新くんは、幼児をプールサイドに打ち上げているときだった。

「急いで上がれ、新!」

「え?」

新くんは私の方を振り返る。


私が新くんに命令した理由は、他の男が新くんが入っていたプールの栓を抜いていたからだ。

でもその思いは届かず、どんどん水が抜ける威力に足を取られる新くん。

「温秘、何とかしてよ!
このままだと新くんが飲み込まれて、死んじゃうよ!」

一度は立つことができ、歩こうとした新くんだけど、
足をとられ、倒れてしまった。
< 248 / 576 >

この作品をシェア

pagetop