ハンドパワー
「どうした、そんなに慌てて」
「ホント、なにがあった?」
今登校してきた充くんと新君が入り込む。
「あのさ、よく聞いて。
充くんと私がさ、物音がしたっていったでしょ?」
「うん、言ってた」
なるべく2人に冷静に伝えようとする私。
「その時に脅かされたでしょ?」
「うん」
事の重大さを理解していない新君は、生返事をする。
「その脅かした人って、本物の幽霊だったんだよ!」
「え、そんなはずないよ…」
最重要の所を顔を使ってまで表現する。
受け入れられない蘭と、信じがたい新くん。
「マジ?」
2人とも、怯えてる。