秘め事【タブー】
「待ってたんでしょ?」
遠慮もなく耳に息を吹きかけながら囁かれ、否定も肯定もできず、俯くとさらりと髪が零れる。その隙間から、うなじに唇が触れた。
唇を噛んで衝撃を耐えるので精いっぱい。
特別、この人に興味があったわけじゃないんだけど。
誰にも知られてはいけない、秘め事には、私を濡らす魔力があるの――。ひっそりと、文字だけで劣情を煽る小説に似て。
遠慮もなく耳に息を吹きかけながら囁かれ、否定も肯定もできず、俯くとさらりと髪が零れる。その隙間から、うなじに唇が触れた。
唇を噛んで衝撃を耐えるので精いっぱい。
特別、この人に興味があったわけじゃないんだけど。
誰にも知られてはいけない、秘め事には、私を濡らす魔力があるの――。ひっそりと、文字だけで劣情を煽る小説に似て。

