太陽と月



「…胃痛」


俺の言葉に化粧をしている母さんも新聞を読んでいる父さんも振り向く。


目の前の姉ちゃんは目を見開いている。


「何て言った?」


姉ちゃんは震える声で訊く。


「…胃痛だよ」


「止めようか?ばあちゃんとこ行くの…」


父さんが新聞をたたみながら言う。


「俺も言ったけど、“行く”って聞かねぇよ?それに、行かないようにしたらまた自分責めるだろうし…」


実は、悠樹はばあちゃんに嫌われている。


悠樹だけじゃなくて、俺と姉ちゃんも。


母さんと父さんは何故か大丈夫。


父さんはばあちゃんの実の息子だから分かるけど。



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