あたしの甘ーい幼なじみ


「そんな、泣きそうな顔しないでくださいっ」


あたしのケガなんかで!


「大丈夫?」


「はい。」


「本当に?」


「本当。ピンピンしてます」



その場で飛んでみせた


―――――



「そっか、よかったぁ」


ふにゃりと笑う顔は綺麗で、女の子に間違えちゃいそう



それに……



「あんなとこにいるなんて、面白い子だね。」



さっきから思ったんだけど…


「なにしてたの?」


「へ……?」



いきなり出会って
助けてもらったかと思ったらあたしを平然とお姫様だっこして



「猫でも捜してた?」


ね、猫?


いやぁ猫は捜していませんが


「それとも迷っちゃった?」



いや、自分の学校ですよ?



あたしにフワフワと笑うこの男の子は、なんだか変じゃないですか?


また


あたしの人生が大荒れの予感がするんですが



「まぁ、消毒してしまうね。ってわあっ!」


バッシャーン


「………」


「ご、ごめんねごめんね」



気のせいじゃないようです


< 341 / 536 >

この作品をシェア

pagetop