あたしの甘ーい幼なじみ
終わらない幸せをあなたと。




「久賀さん」



名前を呼ばれて、ドキッとした。




「は、はい」



「久賀さんですね、こちらにどうぞ」




診察室に通されて、緊張気味なあたしに目の前の女医さんは微笑んだ。




「おめでとうございます。妊娠されていますよ」



「へ……」



「これからがんばりましょうね。元気な赤ちゃんを産んでください」



「……ありがとうございます……」




診察室から出て、
あたしは自分のお腹に手を当てる。



夢みたいな心地だった。



ここに、大切な人との赤ちゃんがいるなんて。




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