水面に映る影は永遠へ続く


「お茶とお菓子持って来たから少し休んだら?」



妃絽は俺がずっと仕事をしたと思っているらしい。



実際は違うけどな…。



「…おう」



俺の目の前にお茶と菓子が出される。



「そのお菓子、斎藤さんと一緒に行った店で買って来たんだ」



嬉しそうに答える妃絽に顔が引き攣る。



ふと妃絽の方を見れば、着物の襟に隠れるように赤い痕があった。





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