《俺様的》彼女の手なずけ方
「おい…こんなところで泣くなよ」



清香さんはその場で泣き崩れたのか、カバンが床に落ちる音が聞こえた。




「だって……あたしっ……ひっく」



「泣くなって」



「いつものナルに戻ってよ。あんな子、バカにして、いつも偉そうにしててよっ。今までだってずっとそうしてきたじゃない」



「……それは間違いだったって、気付いたからな。葵が教えてくれた」



「嫌っ……あたし、あんな子絶対に認めないっ」



「おい、清香っ」



そこで、ふたりの会話が止まった。








……あれっ。



もしかして、ナルが清香さんを殴ったとか!?


それか、あたしたちの存在に気がついて黙っているとか?


あたしは京子さんと顔を見合わせ、扉の隙間からそっと廊下を覗いてみた。



< 354 / 711 >

この作品をシェア

pagetop